実績豊富!東京5区エリアの不動産売買 信義房屋不動産(しんぎふさやふどうさん)

不動産レポート

この10年間で資産価値上昇、東京と大阪の一等地の中古価格は新築時を上回る

売却益を元手に次の投資チャンスを模索する時期か? 

 

中古マンション価格が高止まっている。地価は東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まって以降、上昇を続けてきた。開催決定直後に専門家に不動産マーケットの見通しを聞いた際に「(五輪開催までの)今後7年間は黄金の時代だ」と鼻息の荒い反応が相次いだように不動産価格は上がり続けて足もとではピーク感が募っている。その東京五輪の開催まで1年を切った。当初、開催2年前当たりから売却益狙いの売りが出始めて価格調整が進むとの見方もあった。実際に売りに出す人も少なくないようだが、売り主と買い主の間で価格目線が合わない状態が続いている。つまり売り主の強気の姿勢により市場価格に値崩れ感はない。アベノミクス発動の前後に購入したマンションの資産価値は上がっている。

 

不動産市場の潮目は今年だ。そう指摘する専門家が年初に少なくなかった。昨年は適温相場といわれ、その適温を維持するための対策として東京オリンピックをはじめ、ラグビーワールドカップ開催や大阪万博の誘致など危機感を持って対応していることが奏功している。

 

地価上昇の最大の要因はインバウンド需要である。政府が訪日客6000万人を目指す中で日韓関係の悪化で韓国人客が減っている。中国、台湾と並び存在感を出してきた韓国人客の減少に戸惑う声も上がるが、その影響は軽微だとする専門家も少なくない。そもそも韓国のマーケット規模は米・中・欧州と比べると小さく、韓国関係のこじれを受けての日本経済への影響は他の国との取引で補完できるからだという。

 

不動産業界としても、ホテル・商業施設といった領域で一時的に韓国訪日客の減少による影響を感じることはあっても不動産市場を揺るがすような経済悪化はないと見込んでいるようだ。引き続き外需が増えて、改正入管法により日本で生活する外国人も増える見通しだ。政府は改正入管法について移民対策ではないとの見解だが、なし崩し的に日本は移民大国になってきたのが実態だ。今後も外需が強い場所は不動産市場にとってプラスに働きそうである。適温相場は、株価や為替、金利の相場をベースにしているので、外国経済のインパクトがそこにいくようになると企業収益に影響する。

 

 

中古成約は首都圏3年連続で新築上回る

 

そうした中で分譲マンション市場を見ると、東京都心部やその周辺、横浜・川崎といったエリアを中心に新築価格はミニバブルのピークを超えており、中古マンション価格も連れ高となっている。2014年竣工の虎ノ門ヒルズレジデンシャルやパークコート赤坂檜町ザタワー(2018年竣工)など都心部のマンションは平均坪単価が1000万円台に乗っている。

 

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、第1四半期(4~6月)の中古マンションの成約件数は、レインズ発足以来の過去最高を記録しており、2018年まで3年連続で新築販売数よりも中古マンション成約件数のほうが多くなっている。

 

リクルート住まいカンパニーは、住みたい街の番外編として「2020年の東京オリンピックの時人気が出ていそうな街ランキング」を集計したところ1位は五輪会場の近くで選手村などに近い豊洲となった。2位に品川、3位に東京となり、以下上位10に渋谷、新宿、浅草、月島、銀座、勝どき、同率で田町と代々木がランクインした。

 

品川と田町は、羽田空港へのアクセスの良さや2027年開業予定のリニア中央新幹線の始発駅などが人気を押上げたとする。月島や勝どきでは1000戸クラスの大規模マンションとタワーマンションが相次ぎ開発された。

 

収益不動産マーケットでは逆風が吹き荒れ、サラリーマンの不動産投資に対する融資は頭金を3割以上、属性によっては5割を求められるケースが少なくないようだが、そうした状況を横目に見ながら売却して利益を手にしたり、含み益を多く持っている人もいる。特にリーマン・ショックで不動産価格が急落したあとに不動産を購入した人の資産価値は大きく上がっている。

 

不動産サービス会社の東京カンテイが首都圏で分譲された築10年のマンションの価格水準を調べたところ、それを裏付ける結果となっている。価格水準はミニバブル期のピークを上回り、1990年代のバブルピークの8~9割の水準に迫る。2012年からの価格変動率は、東京都と神奈川県、千葉県で30%超の伸びを示し、埼玉県も20%を超えている。人口流入と相対的に賃料水準が高く投資目的でマンションを購入するケースも価格を押し上げる。

 

都心一等地をはじめ、東京駅周辺のオフィス街に近い城東から湾岸エリアのマンションの価格が上昇しており、2018年時点で再販価値が最も高いエリアは原宿となった。新築分譲時から10年経過している中古マンションは、新築時の価格よりも7割以上高くなっている。2位の横浜高速鉄道のみなとみらい駅周辺では155.2%と5割以上、3位の東京メトロ南北線の溜池山王駅周辺では4割以上も値上がりしている。次いで半蔵門、淡路町、大崎、麻布十番、神谷町、九段下、明治神宮までが上昇率トップ10となり、この10位まで3割以上の価格上昇率を見せている。

 

トップの原宿の新築時の坪単価は平均418万円と立地相応に高額であるが、それが現在725万円まで跳ね上がっている。みなとみらいも226万円から351万円に、溜池山王も418万円から596万円となっている。最寄り駅から徒歩圏内という好条件の高級仕様やタワーマンションの存在が全体の資産価値を押し上げている共通点である。価格の高騰局面においては資産価値が一段と高まりやすいことを印象付けている。

 

リクルートの五輪時に人気が出そうな街で1位の豊洲も19位にランクインしており、豊洲の10年落ちのマンションは、新築分譲時の価格から25%ほど上がっている。同じ東京湾岸エリアの辰巳(28位)も22%上昇した。都営浅草線の本所吾妻橋(17位=125.6%)、東京メトロ日比谷線の人形町(20位=124.1%)と観光需要の強いエリアのほか、荒川区の日暮里(29位)と赤度小学校前(30位)も2割ほど上げている。公示地価では、都心部から東京の城北・城東の上昇率か高まったが、それを裏付けるようにこれらのエリアのマンション価値が上昇している。

 

分譲マンションを一般に貸し出す際の賃料水準も底堅く推移している。東京カンテイの調査で6月を見ると、東京23区の1㎡当たりの賃料水準は3469円(前月比0.1%上昇)とわずかな上昇にとどまったものの、これまでの最高値を更新している。

 

 

近畿圏の再販価格も含み益状態に

 

こうした底堅いトレンドは、東京五輪の恩恵を受けやすい首都圏に限らないようだ。近畿圏において再販価値も上がっている。住宅地として高い人気を誇る阪神エリアの駅では資産価値の大きな目減りはない。芦屋や津本山など100%を上回る駅が多く存在し、JR環状線の大阪エリアでは原宿と遜色のない上昇幅を見せており、10年前の新築分譲価格から7割以上も値上がしている。

 

2013年以降から続く価格高騰の流れを受けて国内外の富裕層からのセカンドニーズは、京都市中心や職住近接の居住エリアとして実需・投資の両ニーズを集めている大阪市中心部で価格上昇が顕著だ。リセールバリューが100%以上の駅は主に京阪神エリアに分布する。大阪市中心は、梅田北ヤードでの大規模再開発によって商業施設やオフィスなどの整備が進んだことも相まって高いリセールバリューを示している。

 

大阪市の6月の分譲賃料は、2747円(前月比0.4%下落)と下げたものの、ここ3カ月間では目だった動きはなく、築30年超を除くと賃料水準が上振れる傾向となっている。

 

特に大阪においては、2025年の万博開催によりポスト五輪としても注目されている一方で、マーケット規模が東京に比べて小さいだけに過剰な投資マネーや投資期待を受けて物件価格がバブル的になると苦しくなるとの指摘も少なくない。

 

首都圏にしても、近畿圏にしても、都心部から離れるほど資産価値が目減りするのは共通点であるが、郊外であってもターミナル駅や結節点の要衝となっている駅では特急や快速電車の停車駅であり、都心へのアクセスが良く資産価値の目減りを抑えている。一方、そのような条件に当てはまらない地域では、これまでの地価上昇局面の恩恵を受けておらず、築10年のマンションは新築時に比べて資産価値が2~3割、なかには半分ほどに目減りしているのが特徴である。